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再生医療

当院ではPRP療法を発展させたPFD-FD療法を行っています。

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再生医療について

P R P療法とは?

怪我しても数日間消毒していると、自然に治ります。私たちの身体は自己修復する力を持っています。
その自己修復力を利用して、自分の血液から様々な身体を治す成分を取り出し、患部に注射する新しい治療がPRP療法です。

再生医療の最先端治療は?

現在、ひざ関節治療で広く実用化されている再生医療には、主に血液を材料にするもの、体性幹細胞を用いるもの、分化した軟骨細胞を用いるものの3種類があります。
さらに体性幹細胞の中には、骨髄由来のもの脂肪由来のもの滑膜由来のものなどがあります。

 

PRP療法について

PRP療法は、再生医療のひとつです。血小板は血を止める機能を担うことで知られていますが、それだけではなく、傷んだ組織の修復を促す成長因子と呼ばれる物質が含まれています。このような血小板が持つ傷んだ組織の修復を促す力を借りて行う治療がPRP療法です。2010年頃から欧米では靭帯損傷、肉離れ、腱炎などスポーツで生じるけがの治療に応用されており、メジャーリーグでも実績のある田中将大投手や、大谷翔平投野手が治療を受けたことで、日本でもPRP療法が注目されるきっかけになりました。

治療では、まず患者さん自身の血液を遠心分離し、血小板を多く含む血漿(血液中の液体成分)を抽出します。この血小板を多く含む血漿のことをPRP(Platelet-Rich Plasma:多血小板血漿)といいます。PRPを患部に注入し、痛みの軽減や損傷した組織の修復を図ります。

PRP療法などの再生医療を提供する場合、再生医療等安全性確保法(自由診療・臨床研究の枠組みで再生医療を行うための法律)のもと、特定認定委員会の厳しい審査を通過し、治療提供計画が厚生労働省に受理された医療機関だけが、再生医療を提供することができます。

 

変形性関節症では、変形の進行に伴い、軟骨がすり減ったり、半月板が傷んだり、炎症が起きてひざに水がたまったりします。従来の治療法は、軽度であれば痛み止めやヒアルロン酸注射など保存療法を行い、症状が進行して骨の変形が起こってしまった場合は、人工関節の手術を中心に手術療法をおこなってきました。PRP療法は、傷んだ組織の修復を促したり、関節の炎症を抑制したりする効果が期待できますので、ヒアルロン酸注射などで痛みが改善しない方、様々な事情で手術療法は避けたいと考える方にとって、保存療法と手術療法の間の治療法として有効だと考えられています。

​PRP療法は自分の血液を用いた治療ですので、薬物のように副作用を起こすことが少なく、安全に受けていただくことができます。

PFC-FD療法とは

PRPとの違いは

PRP(Platelet Rich Plasma : 多血小板血漿)療法とは、血小板の濃縮液を活性化したものを損傷部位に注射し、PRPに含まれる成長因子の力を利用して、人本来が持っている治癒能力を引き出し、組織の修復をはかるというものです。
PFC-FD療法はそのPRPからさらに濃縮した成長因子のみを抽出するものです。
また、PFC-FD療法はこれまでのPRP療法に比べて痛みや炎症が少なくなっています。

 

血小板は、血管が損傷したとき損傷した場所に集まって止血をする働きがあります。その際、多量の成長因子を放出します。この成長因子には組織修復のプロセスを開始する働きがあります。
血小板の放出する成長因子を使って、治りにくい組織の修復を促し、早く組織修復を促す方法がPFC-FD療法です。
PFC-FDには組織修復を促す働きはあります。

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脂肪幹細胞移植とは

(Adipose-derived mesenchymal Stem Cell:ASC療法)

脂肪由来幹細胞は脂肪組織だけでなく、骨や軟骨・心筋細胞血管新生に関わる細胞などに分化する能力を保持していると考えられており、様々な形で再生医療への応用が期待されています。

体の至るところから採取可能な脂肪を材料に治療する方法です。同じ脂肪を使っていても細胞群を投与する脂肪幹細胞に対し、培養幹細胞治療では幹細胞だけを体外で何百倍にも増殖させてから、ひざ関節内に注入します。少ない脂肪量で大量の幹細胞を患部に届けられる点が、この治療法のメリットと言えるでしょう。

 

【治療方法】

まずは材料の脂肪をお腹や太ももから少量だけ採取します。そこから取り出した幹細胞を人工培養するため、ごく少量の脂肪から抽出した幹細胞でもまかなえるのです。
そのため局所麻酔で採取できますし、出血や術後に考えられる筋肉痛のような鈍痛も個人差はありますがほぼ軽度で、高齢の方にも負担の少ない治療となります。重篤な副作用も報告されていません。

脂肪幹細胞治療の特徴

どんな効果が期待できる?

実際の効果としては、変形性膝関節症の痛みの長期的な軽減が確認されています。これは、脂肪幹細胞の炎症を鎮めたり、疼痛を抑える作用が関係していると考えられます。移植する幹細胞の数は、どれほどの培養が最適かは現在も研究がすすめられております。
また軟骨を保護したり修復したりする働きも期待でき、症例も報告されております。

〈培養幹細胞治療後にひざ軟骨で確認された変化〉 

培養幹細胞が痛み評価スコア(WOMAC)に与えた影響

幹細胞の量に関わらず、時間とともに痛み評価スコアが下がっている(痛みが緩和されている)ことが分かります。

〈培養幹細胞治療が痛みに与える影響/培養幹細胞治療後に膝軟骨で確認された変化〉

治療前(左)に比べ、治療4ヵ月後(右)には軟骨(着色した部分)の厚みが増していた症例が論文発表されています。

Pers YM, et al. : Stem Cells Trans Med5:847-56, 2016

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